日時: 2020 年 3 月 15 日(日)13:00-18:30
場所:早稲田大学戸山キャンパス
戦前・戦中の日本帝国の無差別殺戮、虐殺、略奪、強制連行・強制労働などの加害行為は、太平洋・アジア全域の人々に甚大な被害をもたらした。
中でも多様な形態の常態化した性暴力、軍事性奴隷制による加害は、被害女性本人にとどまらず、家族、地域コミュニティに極めて大きなダメージと現在まで至る負の影響を与えている。被害女性たちが沈黙を破り、日本政府の謝罪賠償を求め立ち上がるまでには、半世紀以上の時間が経過していた。
本シンポジウムでは筆舌に尽くしがたい被害を受けた地域の一つである中国の例から、日本軍戦時性暴力が問題化される歴史的経緯を振り返り、被害女性の住むローカルな村落共同体から、国境を越えた支援運動、国際機関とのつながりがどのように形成され、地域社会にどのような変化がもたらされたのか検討する。中国社会の中で国際社会と連携しつつ、被害女性を支えてきた研究者、被害者遺族、また中国での現地調査・日本での裁判支援に関わった加害国日本の研究者からこれまでの活動について聞き、勇気ある戦いをしてきた被害女性たちが亡くなりつつある現在、日本軍戦時性暴力問題について考える視点を提供する。
<プログラム>
13:00-13:05 挨拶・開会の辞 岡部耕典(早稲田大学教授)13:05-13:10 趣旨説明 熱田敬子(早稲田大学講師(任期付)・シンポコーディネーター)
●パネル講演
13:10-14:00 石田米子(岡山大学名誉教授、山西省・明らかにする会共同代表、日本軍性暴力パネル展実行委員会共同代表)
14:00-14:50 趙 金貴(中国・山西大学副教授)
休憩(10分)
15:00-15:50 李軍(中国・汕頭大学副教授)
15:50-16:40 佐藤正人(海南島近現代史研究会)
休憩(20分)
●海南島の歴史研究者からのビデオメッセージ
17:00-17:10 符 和積(海南省政協文史資料委員会元専業副主任)
●被害者ご遺族の発言
17:10-17:20 林 宝香(海南島の被害女性ご遺族)
●海南島裁判支援団体からの発言
17:20 -17:30
米田麻衣(ハイナンnet ~中国海南島戦時性暴力被害者の声を伝えるネットワーク~)
●コメント
17:30 -17:40
大橋史恵(お茶ノ水大学ジェンダー研究所准教授)
17:40 -17:50
池田恵理子(女たちの戦争と平和資料館名誉館長)
●パネルディスカッション
17:50 -18:30
●司会
熱田敬子(早稲田大学講師(任期付))
梁・永山聡子(早稲田大学他非常勤講師)
※ 日中逐語通訳付き
日時:2020年3月15日 12時開場
会場:早稲田大学戸山キャンパス 38号館AV-1
入場料:一般1000円、学生無料
3月14日のプレ企画はこちら
自分にできる一歩を考える~日本軍戦時性暴力/性奴隷制について~